沿革

昭和56(1981)年工学部石油化学科福井謙一教授のノーベル化学賞受賞が契機となって、分子工学専攻は、昭和58(1983)年4月、石油化学教室、 工業化学教室、化学研究所が協力し、一部が独立する形をとって創設された京都大学大学院工学研究科における初めての独立専攻である。原子・分子などがかか わる微視的現象を対象とする基礎学問の成果を、直接工学に応用する新しい学問領域、すなわち分子工学が重要であるとの認識のもとに、斬新な分子論的視野を 持った分子工学研究者、技術者を育成することを目的とした専攻である。初めての外国人教授、さらには他大学である東大から教授を迎え、院生も全国的に集め るなど他に類を見ない斬新な独立専攻であった。平成5(1993)年4月には、大学院重点化を中心とした工学部改組が化学系教室から始まり、それまで学部 教育組織に組み込まれていなかった分子工学専攻は、化学系他専攻と全く同等の組織となり、学部教育にも参加するようになった。

年表

1981年 福井謙一先生ノーベル賞受賞
1983年 福井先生の受賞を契機に旧石油化学教室・旧工業化学教室等の関連する研究室が中心となって、初の独立専攻として創設
1993年 大学院重点化に伴う改組
2003年 専任・基幹講座が桂キャンパスへ移転